裸を理由に全部リジェクトされた寿司こびとスタンプが発売されるまで
つい先日、寿司こびとスタンプが発売されました。
そもそもスタンプとは何かというと、LINEという会話のできるアプリでのみ使われる絵文字のようなものです。
無料のものもありますが、100円~200円で販売されています。
キャラクターのイラストや芸能人などが主なラインナップでしたが、約一年前、
2014年4月からスタートしたのが個人のイラストのスタンプを販売できる
「クリエーターズマーケット」。
サービスが開始されて、昔あった「特許で一儲けブーム」に近い「スタンプで一儲けブーム」になっていきました。
スタンプつくりたーいというふわっとした気持ちを打ち砕くポイントは主に以下の三点
①イラストを基準通りの形式のデータにする
②40種類の全部別々のイラストを用意する
③審査基準を満たす
①少なくともパソコンを持っていて、イラストをデータ化できないとどうにもなりません。
それはなんとかなる!という人の前に立ちはだかるのが
②同一キャラによる40種類のイラスト作成。
喜怒哀楽の10倍です。かいてみるとわかりますが、これは普段絵を描きなれてる人でも結構大変です。
どうしても思いつかない人は売れてる人のパターンを参考にしたら良いです。そういう目線で改めて見ると使いやすくて驚くと思います。
しかしその二つの壁を乗り越えた最後に待ち構えてるのが
③のLINEの独断と偏見による審査基準。
公序良俗に反しない、といったものです。
完全にLINE社の裁量で決められます。
わかりやすい所からいうと、写真はNG
写真をイラストに加工したものならOK・・・なときもある。
曖昧にしか言えないのは、結構審査基準が曖昧なうえに少しずつ改定されていっているからです。
なんでこれはOKでこれはだめなの?というケースが多々あるので。
そんな中でも写真、とか既存のキャラクターの二次創作とか絶対にNGなものがありその一つが裸です。
そして裸は完全にNG
いやでも寿司こびとはいやらしい気持ちでかいてないし、人間じゃないから!!
という気持ちで提出!
全リジェクト!
裸以外にも会話に使いにくい、という理由もありました。
寿司こびとが服を着ることは完全にありえないので、悩みに悩んだ結果が
このうにいくら、てんこ盛りスタンプです
全部削除される人の多くは、
不快な気持ちにさせる
性的である
暴力的である
のどれかがキャラクターの要素の一つに入っています。
全リジェクトされて絶望してる人に言いたいのは、諦めず説得を続ければ少しずつ道は開けるということです。
前述のように、通る通らないの基準は絶対明快なわけではありません。
ちょっと変わったスタンプで苦労して発売した人の経過を見ると、これは不快なものではない、性的ではない、暴力的ではないという事をしつこいぐらいに説得して改善点を見つけてリリースに至っています。
2ヶ月ぐらい余裕でかかりますが、何度もくらいつけばなんとかなります!
あとはキャラクターの根幹部分をどれだけ曲げずに改善点を見つけられるかどうかです。
これはすごく難しいですが、むしろこの部分が作家性の発揮しどころだと思います。
ちなみに寿司こびとは、1回目のリジェクトまで半年程かかりわりとすぐに全部描きなおしてさらに半年待ってようやく発売になりました。
今度から分配金が減るかわりに審査も効率化されるという話なので、そこまでかからないかもしれません。
あと面白くても使いにくいとあまり売れないので、自分がどういう会話をしていてどんなのをよく使っているかなどさらに考えてから販売できるとスタンプ長者に近づけるかもしれません。
ぜひ挑戦してみてね☆